街路樹や学校、公園などでよく見かける「キョウチクトウ（夾竹桃）」は、美しい花を咲かせる一方で強い毒性を持つ危険な植物として知られています。
特に日本では、夏に鮮やかなピンクや白い花を咲かせるため、観賞用として広く植えられていますが、全草に毒を含むため注意が必要です。
キョウチクトウの毒性成分と危険性
キョウチクトウには「オレアンドリン」という強心配糖体が含まれています。
これは心臓に作用し、摂取すると以下のような症状を引き起こす可能性があります。
- 吐き気・嘔吐
- めまい・頭痛
- 不整脈
- 意識障害や痙攣
最悪の場合、死亡に至るケースも報告されているほど強力な毒性を持っています。
どんな場面で危険がある？
身近な場所に植えられていることから、特に子どもやペットが誤って触れたり口にしたりする危険性があります。
また、焚き火やバーベキューで燃やした煙を吸い込むだけでも中毒を起こすことがあるため、落ち葉や枝の処理にも注意が必要です。
誤食・中毒を防ぐための注意点
- 庭や公園にあるキョウチクトウの花や葉を口にしない・させない
- 剪定や手入れをする際は必ず手袋を着用
- 切った枝や葉を絶対に燃やさない
- 誤って食べてしまった場合はすぐに医療機関へ
キョウチクトウに関する豆知識
・インドでは「死の木」とも呼ばれ、古くから毒草として知られていました。
・日本では強い生命力を持つことから、戦後の復興のシンボルとして街路樹に植えられた歴史があります。
・美しい見た目と裏腹に危険な植物であるため、正しい知識を持つことが大切です。
まとめ：身近だからこそ注意したいキョウチクトウ
キョウチクトウは、鮮やかな花を咲かせる一方で全草に強い毒を持つ有毒植物です。
子どもやペットがいるご家庭、また庭木として植えている場合は特に注意が必要です。
もし誤って口にしたり体調不良が見られたりした場合は、速やかに医療機関を受診してください。
美しい植物であると同時に「危険性を正しく知る」ことが、安全に暮らす第一歩となります。
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