投稿日:2025年9月19日
最終更新:2025年9月19日
イグ・ノーベル賞とは?
イグ・ノーベル賞(Ig Nobel Prize) は、「人を笑わせて、そのあと考えさせる」研究に贈られるユニークな科学賞です。
主催は科学ユーモア誌 Annals of Improbable Research。毎年、米国ボストンで授賞式が行われます。
2025年のテーマ
2025年のイグ・ノーベル賞は「消化(Digestion)」をテーマのひとつに掲げ、多くの受賞研究が「食」や「消化」に関連していました。
イグ・ノーベル賞2025 受賞一覧
| 賞の部門 | 受賞内容・発表者 | 研究テーマ |
|---|---|---|
| 生物学賞 | 日本の研究チーム(Tomoki Kojimaら) | 黒毛和牛を白黒シマ模様に塗ると、吸血性昆虫の刺され数が半減することを発見。 |
| 物理学賞 | Ivan Di Terlizzi ら(独マックス・プランク研究所) | イタリア料理「カチョ・エ・ペペ」のソースがダマになる理由を物理的に解明。 |
| 化学賞 | Rotem Naftalovich ら | 食物にテフロンを混ぜて満腹感を増やす「テフロン・ダイエット」の提案。 |
| 平和賞 | Fritz Renner ら | 少量のアルコール摂取が外国語発音に与える影響を実験。 |
| 航空賞 | 果実コウモリ研究チーム | コウモリがアルコールを摂取すると飛行能力とエコーロケーションが低下。 |
| 小児科学賞 | 授乳研究チーム | 母親がニンニクを食べると母乳が風味を帯び、授乳時間が延びる可能性。 |
| 栄養賞 | Luca Luiselliら | 「虹トカゲ」がチーズ入りピザを好むことを観察。 |
| 工学賞 | インドの研究チーム | 臭い靴をUVランプで殺菌するシューラックを提案。 |
| 心理学賞 | Gilles Gignacら | 「あなたは平均以上の知能」と伝えられた人が自己評価にどう反応するかを調査。 |
| 文学賞 | William Bean(故人) | 爪の成長を35年間にわたり観察・記録。 |
日本人の受賞と意義
日本人は19年連続で受賞。
2025年は「和牛に縞模様を塗ると虫刺されが減る」という研究で生物学賞を受賞しました。
この研究はユーモアだけでなく、害虫対策や畜産業への応用が期待されています。
注目の研究トピック
- パスタ物理学: カチョ・エ・ペペの「ダマ」の正体を物理的に解明
- テフロン・ダイエット: 食のかさ増しと満腹感の関係
- 外国語とアルコール: 少量のお酒で発音が改善?
まとめ
イグ・ノーベル賞2025は「食」「動物」「人間行動」など身近なテーマが多く、科学の面白さを再認識させてくれました。
笑いとともに「なぜ?」と考えることが、新しい発見につながるかもしれません。


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