耳の中がかゆい、耳垢が黒っぽい、聞こえにくい――こんな症状に悩まされていませんか?それはもしかすると「外耳道真菌症(がいじどうしんきんしょう)」かもしれません。
この記事では、外耳道真菌症の原因、症状、治療法、予防法まで、耳鼻科医も注目する最新情報を含めて詳しく解説します。
外耳道真菌症とは?
外耳道真菌症とは、耳の穴(外耳道)にカビ(真菌)が感染する病気です。湿気の多い環境や、耳掃除のしすぎ、免疫力の低下などが原因となり、耳の中にカビが繁殖しやすくなります。
主な原因菌
- アスペルギルス属(黒カビ)
- カンジダ属(白カビ)
外耳道真菌症の主な症状
症状は外耳炎と似ていて見逃されやすいですが、以下の点に注意しましょう。
- 耳の中の強いかゆみ
- 黒っぽい耳垢(カビの色による)
- 耳がふさがった感じ
- 聞こえにくさ(難聴)
- 耳だれ(悪臭がすることも)
- 耳の痛み(進行した場合)
外耳道真菌症の原因とリスク要因
通常、耳の中は乾燥しており真菌が繁殖しにくい環境ですが、以下の条件で感染しやすくなります。
原因となりやすい行動や環境
- 頻繁な耳掃除(皮膚を傷つける)
- プールや海で耳が濡れたまま
- 湿度の高い季節(梅雨など)
- イヤホンの長時間使用
- 免疫力の低下(糖尿病や抗生物質の長期使用など)
診断と治療法
診断方法
耳鼻科で顕微鏡による観察や耳垢検査によって、真菌の存在を確認します。
治療法
- 耳の中の洗浄(クリーニング)
耳鼻科で真菌や耳垢を除去します。自己処置は避けましょう。 - 抗真菌薬の投与
点耳薬や軟膏などの外用薬が一般的。重症の場合は内服薬を使用することもあります。 - 生活習慣の見直し
耳掃除の頻度を減らし、湿気を避けるなど、再発防止が重要です。
自宅でできる外耳道真菌症の予防法
外耳道真菌症は再発しやすいため、日常的なケアが大切です。
- 耳掃除は月に1~2回程度に
- プールやシャワーの後は耳をしっかり乾燥
- 長時間のイヤホン使用を避ける
- 湿気が多い時期は耳の蒸れに注意
- 違和感があればすぐ耳鼻科へ
まとめ:早期発見・早期治療がカギ!
外耳道真菌症は、軽度ならすぐに治るものの、放置すると慢性化しやすくなります。耳のかゆみや耳垢の変化を感じたら、早めに耳鼻科を受診しましょう。
適切な治療を受ければ、耳の不快感はすぐに改善します。自己判断せず、専門医の診断を受けることが大切です。
よくある質問(FAQ)
Q. 外耳道真菌症は自然に治ることがありますか?
A. 軽症であれば一時的に改善することもありますが、再発しやすいため専門医による治療が推奨されます。
Q. 耳掃除をやめたら汚れが溜まりませんか?
A. 外耳道には自浄作用があるため、無理に掃除をしなくても問題ありません。過剰な掃除のほうが危険です。
※この記事は医療情報に基づいて作成されていますが、症状がある方は必ず医師の診断を受けてください。
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