アルツハイマー病は、認知症の中で最も患者数が多い疾患であり、日本でも高齢化に伴い大きな社会問題となっています。
近年注目を集めているのが、新しい治療薬「レカネマブ(Leqembi)」です。
本記事では、レカネマブの特徴、効果、副作用、そして今後の展望について詳しく解説します。
レカネマブとは?
レカネマブは、エーザイとバイオジェンが共同開発したアルツハイマー病治療薬です。
2023年にアメリカFDA(食品医薬品局)で正式承認され、日本でも2023年9月に製造販売が承認されました。
レカネマブは「抗アミロイドβ抗体薬」であり、脳内に蓄積する異常なたんぱく質「アミロイドβ」を除去することで、アルツハイマー病の進行を遅らせる効果が期待されています。
レカネマブの効果
- 認知機能の低下を約27%抑制
- 早期アルツハイマー病患者において症状の進行を遅らせる
- アミロイドβの脳内沈着を減少させる
従来の治療薬が「症状を一時的に緩和」するものだったのに対し、レカネマブは「病気の進行そのものを抑制する可能性がある」点で画期的です。
レカネマブの投与方法
- 点滴静注によって 2週間に1回 投与
- 専門医の管理のもとで投与が必要
- 投与前には MRI検査 で脳の状態を確認
患者や家族にとっては通院の負担がありますが、アルツハイマー病進行を遅らせる大きな選択肢となり得ます。
レカネマブの副作用
効果が期待される一方で、副作用のリスクも指摘されています。主な副作用には以下が挙げられます。
- ARIA(アミロイド関連画像異常):脳浮腫や脳出血
- 頭痛、めまい、吐き気
- アレルギー反応
特に「ARIA」はMRI検査での経過観察が必要であり、慎重な投与管理が求められます。
レカネマブの費用
日本での薬価は1回の投与で約29万円とされ、年間では約290万円の薬価となります。
ただし、公的医療保険や高額療養費制度を利用することで、患者の自己負担は大幅に軽減されます。
今後の展望
レカネマブはアルツハイマー病治療において「新しい時代の幕開け」と言われています。
今後の課題としては以下が挙げられます。
- 長期的な効果と安全性の検証
- 投与対象者の拡大
- 医療現場での運用体制の整備
また、同じ作用機序をもつ新薬の開発や併用療法の研究も進められています。
まとめ
- レカネマブはアルツハイマー病の進行を遅らせる初の治療薬
- アミロイドβを除去し、認知機能低下を抑制
- 副作用や費用の課題があるものの、画期的な治療選択肢
- 日本でも承認済みで、今後の普及に期待
アルツハイマー病は誰にとっても身近な問題です。
レカネマブの登場は、患者や家族の希望となる大きな一歩といえるでしょう。


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