三菱商事(MC)が、秋田県・千葉県の3海域で進めていた洋上風力発電プロジェクトからの撤退を正式に発表しました。
国内で期待されていた再生可能エネルギーの大規模案件が頓挫したことで、日本のエネルギー政策や脱炭素戦略にも大きな影響が及ぶと見られています。
本記事では、撤退の背景や影響、今後の展望について詳しく解説します。
三菱商事が洋上風力から撤退した理由
三菱商事は、2021年の入札で落札した秋田・千葉の3海域(能代市・三種町・男鹿市沖、由利本荘市沖、銚子市沖)の洋上風力事業から撤退を決定しました。
その背景には以下の要因があります。
- 建設コストの急騰:当初の想定から2倍以上のコスト上昇。
- サプライチェーンの混乱や資材高騰、為替・金利の変動による収益性の悪化。
- 減損損失:すでに500億円超を計上し、追加損失は限定的と発表。
対象となる洋上風力プロジェクトの概要
三菱商事が撤退する3つのプロジェクトは以下の通りです。
- 秋田県 能代市・三種町・男鹿市沖
- 秋田県 由利本荘市沖
- 千葉県 銚子市沖
総出力は約1.7GW規模で、2028年~2030年の稼働を目指していました。
政府・業界への影響
今回の撤退は、日本の再エネ政策に大きな課題を突きつけています。
- 地元への影響:経済産業省は「信頼を損なう」と懸念を示し、再入札を表明。
- 保証金没収:約200億円が没収され、三菱商事は次回の入札に参加できません。
- エネルギー安全保障:洋上風力の遅れは、日本のLNG依存を長期化させる可能性があります。
今後の展望
三菱商事撤退後の再入札に向けて、政府は制度の見直しを検討しています。
- リース期間延長:30年から40年へ延長案が議論中。
- コスト負担軽減:電力価格制度や支援策の見直し。
- 新規参入企業:海外勢や他の商社の動きに注目が集まります。
まとめ
三菱商事の洋上風力撤退は、日本の脱炭素政策に大きな影響を与える出来事です。
高コスト構造の改善、国内メーカー育成、制度改革が急務であり、次回の入札や新たな事業体制に注目が集まります。
今後の日本の洋上風力の行方を引き続きウォッチしていく必要があります。


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