秋の風物詩として親しまれてきた赤トンボ。
その代表格である「アキアカネ」が、近年全国的に激減していることが各地の調査で明らかになっています。
なぜアキアカネは姿を消しつつあるのでしょうか?
本記事では、その原因と背景、そして私たちができる対策について解説します。
◆ アキアカネとは?
アキアカネ(学名:Sympetrum frequens)は、日本各地に広く分布する赤トンボの代表種です。
夏は山地の涼しい場所で過ごし、秋になると平地に戻ってくるため「秋を告げるトンボ」として親しまれてきました。
◆ 全国的に激減する理由
1. 農薬の使用
アキアカネの幼虫は水田で育ちます。
しかし、水田で使われるネオニコチノイド系農薬などの影響で、生育が阻害されていると指摘されています。
これにより羽化できずに死んでしまう個体が増加しています。
2. 生息環境の変化
農村の環境が変わり、水田の減少や用水路の整備によって、かつてのようにトンボが繁殖できる水辺が失われつつあります。
水田がコンクリートで固められたことで、水生昆虫や幼虫が暮らしにくくなっています。
3. 気候変動の影響
アキアカネは夏の間、高原や山地へ移動して避暑します。
しかし、温暖化の影響で山地でも高温が続くことがあり、避暑地としての役割を果たせなくなりつつあります。
その結果、生存率が低下していると考えられています。
◆ アキアカネの減少が意味するもの
赤トンボはただの秋のシンボルではなく、生態系のバランスを示す「環境指標種」でもあります。
アキアカネの減少は、農村の自然環境が失われつつあるサインでもあり、将来的には他の生物や人間の生活にも影響を及ぼす可能性があります。
◆ 私たちにできること
- 農薬に頼らない農法や減農薬への取り組みを支援する
- 水田やため池など、トンボが生息できる水辺環境を守る
- 地域の自然観察会や保全活動に参加する
◆ まとめ
かつてはどこでも見られたアキアカネが、全国的に激減しています。
その背景には農薬の使用・生息環境の変化・気候変動といった複合的な要因があります。
赤トンボが再び舞う秋を取り戻すためには、私たち一人ひとりが環境保全に意識を向けることが大切です。
「アキアカネの減少は、自然からの警鐘」。
今こそその声に耳を傾け、未来に残すべき風景を守っていきましょう。


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