緊急避妊薬とは?
緊急避妊薬(アフターピル)とは、避妊に失敗したり、避妊をしなかった場合に、性交後72時間以内に服用することで妊娠を防ぐことができる薬です。
ホルモン成分によって排卵を抑制し、受精や着床を妨げる効果があります。
主に「レボノルゲストレル(LNG)」という成分を含む薬が世界的に広く使用されています。
日本における緊急避妊薬の現状
医師の処方が必要
日本では現在、緊急避妊薬は医師の処方箋が必要であり、薬局で市販(OTC)として購入することはできません。
そのため、休日や夜間に望まない妊娠のリスクが生じた場合、すぐに入手するのが難しいのが現状です。
海外との違い
イギリスやフランス、アメリカなどでは、緊急避妊薬は薬局で購入可能(OTC化済み)です。
WHO(世界保健機関)も「安全性が高く、早期に服用できることが望ましい」と市販化を推奨しています。
しかし日本では、医師の診察を経て処方する制度が維持されており、普及が遅れています。
なぜ市販化が議論されているのか?
緊急避妊薬の市販化が求められている理由は以下の通りです。
- 服用までの時間が重要:早く服用するほど避妊成功率が高いため
- アクセスのしやすさ:病院が閉まっている時間帯に入手困難な問題
- 予期せぬ妊娠を減らす効果:人工妊娠中絶の減少につながる可能性
これらの理由から、日本国内でも市販化(OTC化)の議論が高まっています。
市販化に向けた課題
一方で、市販化にはいくつかの課題も指摘されています。
- 薬剤師による適切な説明が必要
- 安易な使用や乱用の懸念
- 性感染症(STI)予防の意識低下
そのため、OTC化にあたっては「薬剤師からの説明義務」や「年齢制限の有無」など、制度設計が重要になります。
今後の動向
厚生労働省は、緊急避妊薬の市販化について検討を進めています。
2023年には一部薬局でモデル事業(試験販売)が実施され、薬剤師の関与を前提とした販売の仕組みが試されています。
将来的には、より多くの薬局で購入できるようになる可能性があります。
まとめ
- 緊急避妊薬は性交後72時間以内に服用することで妊娠を防ぐ薬
- 日本ではまだ医師の処方が必要で、市販購入はできない
- 海外では市販化されており、日本でも議論が進んでいる
- 市販化には利便性向上のメリットがある一方、安全性や乱用への懸念もある
女性の健康と権利を守るために、今後の制度改革に注目が集まっています。


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