咳や咽頭炎、副鼻腔炎などの治療で処方されることが多い「マクロライド系抗菌薬」。その代表例として、アジスロマイシン(ジスロマック)やクラリスロマイシン(クラリス)が知られています。
しかし近年、このマクロライド系抗菌薬が効かなくなる「マクロライド耐性」が国内外で問題視されています。
本記事では、マクロライド耐性の原因・背景・リスク、そして予防方法について初心者にも分かりやすく解説します。
マクロライド耐性とは?
マクロライド耐性とは、マクロライド系抗菌薬が細菌に効かなくなる状態を指します。
細菌が薬に対抗する仕組みを獲得することで、抗菌薬の効果が弱まったり、全く効かなくなることがあります。
マクロライド耐性が問題視される理由
- 風邪症状治療に頻繁に処方されるため使用機会が多い
- 耐性菌が増えると治療期間が延び重症化リスクが上がる
- 代替抗生剤が必要になり医療負担が増える
- 耐性菌は人から人へ広がる可能性がある
特に小児患者・高齢者・基礎疾患のある患者では、治療が難しくなる問題があります。
耐性が増えている疾患例
● マイコプラズマ肺炎
小児で顕著に耐性率が上昇し、一部地域では50%以上が耐性株と言われています。
● 慢性副鼻腔炎
長期マクロライド療法が行われるケースが多く、耐性化が進みやすいとされています。
● 非結核性抗酸菌症(NTM)
マクロライドは重要薬ですが、耐性化すると効果的な治療薬が限られます。
マクロライド耐性が起きる原因
- 不適切な抗菌薬の使用(風邪・ウイルス感染症に処方)
- 服薬中断(症状改善後の自己判断)
- 長期連続処方による耐性獲得
- 医療機関ごとの処方習慣による偏り
耐性菌が引き起こすリスク
- 治療期間が長引く
- より強力な抗生剤が必要になる
- 医療費の増加
- 重症化・入院リスクの上昇
- 社会全体への感染拡大
マクロライド耐性を防ぐ方法
● 抗菌薬を必要な場面のみ使用する
風邪・インフルエンザなどのウイルス感染症には抗生剤は効きません。
● 処方された薬を自己判断でやめない
症状が改善しても、医師の指示に従って服用を継続しましょう。
● 抗菌薬に頼らない予防行動
- 手洗い・うがい
- 睡眠・栄養管理
- 予防接種
まとめ|適切な抗菌薬使用が未来の医療を守る
マクロライド耐性は、すでに身近な医療問題となっています。過剰使用や誤った服用によって耐性菌が増えると、治療が困難になり医療全体に影響を及ぼす可能性があります。
正しい薬の使い方・予防習慣・医師との相談が、耐性菌拡大を止める鍵です。
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